カテゴリー「【ことば】」の記事

2010年9月13日 (月)

【ことば】 合掌

”合掌することは、全てを振り捨てる心持ちであることを私は彼のこの相(すがた)によって味わしめられたのであります。親を捨て、夫を捨て、兄弟を捨て、医師を捨て、薬を捨て、財産も捨て、名誉も捨て、肉体も捨て、思索も捨て、概念の上の神も捨て、仏も捨て、己を忘れて、自分の手で自分の手を握る。これが合掌である。合掌は一切皆空の相(すがた)である。合掌は絶対孤独の表示である。合掌は天上天下唯我独尊の表示である。”

 

 

 暁烏敏先生が、感得された「合掌」の世界観です。

 合掌し、「たとい、身はもろもろの苦毒の中にとどまるも、我が行は精進して、忍んで遂に悔いじ」という『嘆仏偈』を称え終え、念仏を称え息絶えた一人の女性の臨終から受けとった衝撃とも、感動ともいえる「合掌」の世界との出遇いだったのだと思います。

 

 「私は私でありました。」という”あるがまま”の世界を生きるとは、なんとも痛く、人と人との間に生きるしかない関係存在としての人間として、それでもなお、周りを巻き込みながらも、”わたし”を生きるしかない我々の痛烈なる姿でありましょうか。

 

2010年9月 9日 (木)

【ことば】 清沢満之から暁烏敏への言葉

 ”宗教は学問ではない、又徳でもない、ただ信仰さえあればそれでよい。”

 

 

 これは、真宗大学を卒業して、「私自身は、私の思うところの僧侶としては資格のないものと思われた。」と、僧侶から外交官を目指そうと転換した暁烏敏先生に対して、清沢満之先生から贈られた言葉です。

 

 暁烏先生は、「道徳的に欠陥のない坊さん」を目指し、それに矛盾する自己にぶつかったが故に、「僧侶としては資格のないもの」と自らを捉えられたのでしょう。

 「元来私は徳のない者であり、学も足らない者であって到底立派な僧になる資格はない。然し信仰だけはあるから、その信仰の上に立って政治界で働き、仏教を海外まで弘通しようと思いました。」というのが、外交官を目指そうとされた暁烏先生の思いでした。

 

 それに対して語られたのが、「宗教は学問ではない、又徳でもない、ただ信仰さえあればそれでよい。」という清沢先生の言葉であり、さらに「君は自分がつまらぬ者だというが、そんなら世の中のつまらぬ者の為につまらぬ者の信仰を示せばよいではないか。」と言葉は続くのです。信仰さえあれば、非行があっても、徳がなくても、学がなくてもかまうものではない、つまらぬ者はつまらぬ者と共に信仰を味わえばよいとの言葉だったのです。

 

 徳、つまり道徳で我が身を捉えようとすればする程、それに背き、或いは矛盾を生じ、捉えきれなくなるのが人間なのではないでしょうか。道徳的な善や悪の枠に、自分や周りの人や出来事を押し込めようとしますが、押し込めきれずに悩み苦しむのがまた人間のあり方です。

 人間のはからいによって作られた価値判断では到底捉えきれない、どうしようもない深く暗い闇をもって生きるのが我々なのだと思います。

 

 ”さるべき業縁のもよおせば、いかなるふるまいもすべし”(『歎異抄』)という世界に生きる我々なのであります。

 

 

 しかし、そのギリギリの存在のところに「煩悩にまなこさえられて 摂取の光明みざれども 大悲ものうきことなくて つねにわが身をてらすなり」(『高僧和讃』親鸞聖人)と謳われる世界があるのでしょう。

 

2010年9月 8日 (水)

【ことば】 はじめに

 このカテゴリーでは、私が出遇い、頷き、心を動かされた”ことば”について記していきたいと思います。

 

 『歎異抄』に、「親鸞におきては、ただ念仏して、弥陀にたすけられまいらすべしと、よきひとのおおせをかぶりて、信ずるほかに別の子細なきなり。」とあります。この”よきひと”との出遇い、そしてまた、よきひとのことばに頷くことでひらかれてくるのが、浄土真宗であります。そこには、まずもって大きな感動の出遇いがあるのだと思います。感動をなくしてしまえば、もはや真宗ではないといってもいいかもしれません。

 

 そんな、感動の”ことば”に出遇ってゆきたいと思います。

 

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    ”真宗大谷派僧侶でもあるフォーク・シンガー、松田亜世の5年ぶりのアルバム。ごく当たり前の暮らしを慈しむ心持ちが伝わってくる歌だ。老いを感じる年代になって初めて理解できる心情があると気づかせる「ホームにて」や「迷いの海」などにホロッとする。彼なりの説法かとも思えてくる。”
    (雑誌『CDジャーナル』)


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    ”「越のしらやま」は故郷・加賀の白山をエンヤトットのリズムで唄う。アコースティック・ギターとヴァイオリンをバックに日本の夏の情景を描く「盂蘭盆会」、 3フィンガーのギターが印象的な「渇愛」など、古き良きフォークの味も。”
    (雑誌『CDジャーナル』)


  • 松田亜世: 思ひ出雪 [Maxi]
    “世代の壁を超え、普遍性を持った真摯なアコースティック・チューンだ。” (雑誌『CDジャーナル』)

  • 松田亜世: がんばるまっし
    “故郷を離れた者に向けての金沢弁応援歌「がんばるまっし」、花街の悲喜を綴った「廓唄」、漫才師の志を謳った「新宿三丁目」などどれも物語性が高い。初期の長渕剛風の繊細で少し泣きの入った歌声から、世情を変えたいという想いも伝わる。”
    (雑誌『CDジャーナル』)

    “生まれ育った文豪の街・金沢の影響からか文学の香りのする歌詞の世界が素晴らしい。曲風は70年代フォーク/歌謡曲を彷彿させる、しっとりとしながら深い情感のようなものがこもったメロディが印象的だ。”
    (雑誌『Player』)

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